環境審査員補CPD@中野


リスクマネジメントとは何か。


至極簡単に言うと、
"あやうい"と思われる箇所をひたすら挙げて特定し分析し評価し対処すること、か。


ISO31000、このリスクマネジメントについての標準化の動きが始まっているということだ。
リスクマネジメントを理解するための教科書と言って差し支え無いだろう。
 ⇒日本規格協会のページへ


本日は、年に一度のスパイスとも言うべき、ISO14001の勉強会へ。




研修で特におもしろかったのは、「電気のお話」だ。
午後一番に始まったテーマは、午後一番で眠くならないようにとの配慮なのか、それは少なくとも私的には、とても面白く聞くことができた。




今、電気は、北海道電力から買っても、東京電力から買っても、その他多くの電気事業者どこからでも買っていいらしい。
まず、それ、知りませんでした。。 ⇒各電力会社の電気料金比較
上記サイト等を見たみたところ、かなり差があるもんなんですね、こりゃ、特に事業所用電力とか量が膨大になるとコスト削減効果もばかにならないなぁと思った次第であります。


そんで、
ここまでは、通常の話題なのであるが、環境的なスパイスを加味するとですね、
さらに、おもしろいことになっているようです。
うーん、知らないところで、金が動いてるなぁ、、。


話はこうである。
現在の各省庁は、使用する電力を一般競争入札により決めているわけでして、
当然ながら、なるべく安い電力で且つ安定供給等色々と評価をして決めるわけなのですが、
入札要件に「省CO2化の要素」が加わったわけです。


つまり、
「電力量は同じでも、その電気は何から生れたのか。生成の際の二酸化炭素の量は低いのか」とか言う話なんです。
登場する単位は、"t-CO2/kWh"…1kWh当りのCO2重量。


妙味はここからです。クレジットが出てくるのです。
金が動いている、と言ったのはこのこと。


例えば、A電力さんが、電力を水力で作っていて、仮に、1t-CO2/Kwhだったとしたら、これがそのまま排出係数(t-CO2/kWh)になるわけではなく、京都メカニズム等のクレジットがマイナスされるわけです。わかり易いように極端に書きますが、



 実排出係数 - お金で買った分等 = 調整後排出係数
 1.0t-CO2/kWh - 0.5t-CO2/kWh = 0.5t-CO2/kWh


よって、入札時に考慮される数値は、「1.0」では無く「0.5」なわけです。
そりゃ、細かい評価はあるも、1より0.5の省エネ効果のある電気を省庁さんは買うわけですね。
ということは、実際の排出係数が高くても、この調整後排出係数を低くすればいいので、お金を使って買うわけですね。


環境省ページより、各事業者の排出係数比較
 ⇒電気事業者別のCO2排出係数(2008年度実績)



本日、色々と勉強になりましたわ。
クリーン電力を安価で手にするには?? 電力を個人で売買するのも活発になりそうだなぁ。


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