夜と霧 新版


ヴィクトール・E・フランクル(著) 池田香代子(訳)


夜と霧 新版

夜と霧 新版


心理学者、強制収容所を体験する。<以下、引用>
具体的な運命が人間を苦しめるなら、人はこの苦しみを責務と、たった一度だけ課される責務としなければならないだろう。人間は苦しみと向きあい、この苦しみに満ちた運命とともに全宇宙でたった一度、そしてふたつとないあり方で存在しているのだという意識にまで到達しなければならない。だれもがその人から苦しみを取り除くことはできない。だれもその人の身代りになって苦しみをとことん苦しむことはできない。この運命を引き当てたその人自身がこの苦しみを引きうけることに、ふたつとないなにかをなしとげるたった一度の可能性はあるのだ。


彼は、静かに語る。生身の根拠をもって。ノンフィクション。
ふつふつと燃える、生きることへの闘志。


何が起こるかわからない世を前に、読んでおきたい。