宮本武蔵 第二巻


吉川英治


宮本武蔵(二) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵(二) (吉川英治歴史時代文庫)




時は未だ、関ヶ原の戦い後、大阪の陣、前である。
そして彼は、武者修行の途上にある。


物語のラストは、巌流島なのか何なのか知らないけど、
この第二巻では、あの"佐々木小次郎"が、肩に小猿を乗せて颯爽と登場する。




 そういえば、
 かの物語三国志では、趙雲が漢中での対曹操戦で、見事な空城計 (By 兵法三十六計) を演じた時、「満身これ胆の人か」と、劉備が言ってた。




 武蔵。
 言うとすれば、
   ---「満身これ剣の人」か。



(これは、不可抗力な敵だろうか?)
武蔵は、釘に対しても、勝敗を考えるのだった。 ―釘といえども兵法者として、こういう不覚をうけたことを恥辱に思うのだった。
(釘は明らかに、上を向いて落ちていたのだ。それを踏みつけたのは、自分の眼が、虚であって、心が常に全身に行き届いていない証拠だ。 ―また、足の裏へ突きとおるまで踏んでしまったことは、五体に早速の自由を欠いていたからで、ほんとの無碍自在な体ならば、草鞋の裏に釘の先が触れた瞬間に、体は自らそれを察知しているはずである)
自問自答にこの結論を下して、
(こんなことでは)
と、


ためになる指数 ★★★☆☆
おもろー指数  ★★★★☆



若干二十歳、武蔵、おそるべし!